亜鉛めっきの防食機構とは?
投稿日:2025年08月18日
亜鉛鍍金の耐食性には、主に次の二つの大きな特徴があります。
1. 保護皮膜作用亜鉛めっき表面に緻密な酸化皮膜が生成し、この緻密な皮膜が強力な保護皮膜となって、その後の腐食が進行しにくくなります。
これを鉄素地と比較すると図1のようになります。
図1 亜鉛皮膜の保護作用
| 亜鉛の場合 | 鉄の場合 | |
|---|---|---|
| 素地 | ![]() | ![]() |
| さびが生成 | ![]() 緻密なさびの薄膜が生成 | ![]() 粗なさびが生成 |
| さびの生成後 | ![]() 緻密なさびの薄膜が 保護皮膜となっている | ![]() 鉄さびは保護能力が少ない ので、さびが進行する。 |
2. 犠牲防食作用亜鉛めっき皮膜になんらかの理由でキズが生じた場合、周囲の亜鉛が陽イオンとなって鉄の腐食を抑制し、電気化学的に保護する犠牲防食作用を有しています。
これを塗装の場合と比較すると図2のようになります。
図2 亜鉛の犠牲防食作用
| 亜鉛めっき | 塗装 | |
|---|---|---|
| 素地 | ![]() | ![]() |
| きずが発生 | ![]() | ![]() |
| 腐食の進行と皮膜剥離 | ![]() 亜鉛の犠牲防食作用により 鉄は腐食されない | ![]() 粗い鉄さびにより塗膜が大きく 破れ、さらに腐食が進行する |












